NEWS
研磨Vol.1 :六面研磨とは?直角度・平面度を守る高精度加工の基盤技術
六面研磨とは?高精度加工の基本解説
六面研磨とは、直方体の部品の6つの面を研削し、直角度や平面度を高精度に仕上げる加工方法です。
機械部品を正確に製作するためには、まず基準となる面をきちんとつくる「基準面づくり」が欠かせません。六面すべてを研磨することで、図面に指示された幾何公差を守りやすくなり、その後の成形研削、切削、放電加工などの精度も安定します。
六面研磨は、直角出し(直角度を出す工程)や平面度の確保に直結するため、高精度加工の第一歩であり基本工程といえます。
タカタ精密の六面研磨のこだわり
タカタ精密では、六面研磨を単なる「前加工」ではなく、製品全体の精度を左右する重要工程と位置づけています。
-
直角度や平面度の確保に加え、端面からの位置精度も安定
-
焼入れ後の歪みを一つひとつ整え、反りを抑制
-
製品をひっくり返しながら「反りと対話」するように研削
これにより、省力化自動機械の搬送レールのように「長くて薄い形状」でも、歪みや反りを最小限に抑えた高品質な部品に仕上げています。
- 搬送レール(SKD11 HRC58)
熱処理メーカーとの連携
材料の選び方や加工手順だけでなく、必要に応じて熱処理メーカーと相談しながら工夫を重ねています。「どうすれば歪みを減らせるか」や焼き割れを防ぐ方法等を一緒に考えることで、より安定した仕上がりにつながります。
面品位を高めて後工程を支える
さらに、後加工でラップやバフ仕上げが行われる場合、研磨段階からできる限り面品位を高める工夫をしています。これにより後工程の負担が減り、手仕上げによる形状の崩れも極力抑えられ、製品全体の品質を底上げすることができます。
まとめ ― 六面研磨は高精度加工の土台
一見シンプルに見える六面研磨ですが、実は『直角度・平面度を守る基礎工法』であり、高精度加工を支える基盤となる重要工程です。
タカタ精密では、この六面研磨に徹底的にこだわることで、医薬品・自動車・半導体など精度要求の高い産業を支えています。
- 平面研削盤(PSG64CA)にて研削
- 研削作業の様子