この電子部品生産用の機械部品は、製品の中央部が非常に薄肉で残るため、非常に曲がりやすい形状です。このような薄肉部品は、製造工程において「反り」や「曲がり」が発生しやすく、製品の寸法精度や品質に大きな影響を与える可能性があります。

1）反り曲がりを抑える工夫

反りや曲がりを極力少なくするため、当社では独自の荒取り手法を採用しています。この手法は、焼き入れ工程の後に研削を行うというプロセスです。通常、焼き入れ前に荒取り（粗削り）を行い、焼き入れ後に仕上げ加工をすることが一般的ですが、当社の手法は焼き入れ後に荒取りを行う点に特徴があります。

2）独自の荒取り手法の利点

焼き入れ後に荒取りを行うことで、焼き入れ時に発生する部品の歪みや応力を効果的に緩和し、最終仕上げ時の高精度な形状を確保することができます。このプロセスにより、特に薄肉部品のような変形が起こりやすい製品でも、精度を維持したまま加工することが可能です。

3）弊社技術の強み

この技術により、製品の反りや曲がりを抑え、焼き入れ後の高精度仕上げが可能となるため、電子部品の生産において重要な寸法精度を保つことができます。また、独自の荒取り手法は、品質の向上に直結します。

このように、当社の技術は、薄肉で変形しやすい部品形状においても、高い精度と品質を維持しながら生産を行うことが可能です。